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管理者だけに表示されるメニューの詳細です。単価や権限に直接影響する操作を含むため、 各項目の「何が変わるか」「戻せるか」を確認してから実行してください。
基本的な使い方は 使い方トップ を参照してください。

目次
  1. 料金単価を更新
    1. 何が更新されるか
    2. 結果レポートの読み方
    3. エラーが出たときの対処
  2. VMサイズ管理
    1. サイズを追加する
    2. 片方のリージョンにしか無い場合
  3. サービス管理
    1. 組込みサービスの単価編集
    2. カスタムサービスの作成
    3. 請求区分(手数料の対象外にする)
    4. 料金項目の全オプション
    5. 複雑な設定例(4パターン)
  4. 保守ポイント管理
  5. ユーザー管理
    1. 利用者を追加する
    2. 無効化 と Entraごと削除 の違い
  6. 全ユーザーの見積もり
  7. 価格の見直し(🔔)の管理者操作
  8. トラブル時の確認順序

1料金単価を更新

Azure 公式の Retail Prices API から最新単価を取得し、カタログを一括更新します。毎週月曜の朝6時に自動実行されるため、通常この操作は不要です。

何が更新されるか

更新対象は「Azure の公式メーターに1対1で対応づけられている項目」だけです。それ以外はキュレーション済みの値がそのまま維持されます。

区分対象更新
組込みサービスAzure VM / Managed Disks / Blob / Files / Load Balancer / VPN GW / SQL Database ほかされる
カスタムサービス料金項目に 自動更新 が付いているものされる
手動管理Azure OpenAI / Communication Services / Service Bus など、階層が複雑でAPIに対応づかないものされない
自社価格Microsoft 365 Apps / 保守用ライセンス費されない(🔔から手動
VMサイズの選択肢も同時に整理されます。 東日本・西日本の両方で価格が取得できたサイズだけが選択肢に残ります。 Azure 側で提供終了したサイズは、この更新で自動的に選択肢から消えます。

結果レポートの読み方

実行後、3つの区分で結果が出ます。AWS版では処理が数分かかるため、非同期で実行され進捗が表示されます。

区分意味対応
更新単価を取得して書き換えた(サービス名と項目数)不要
手動自動更新の対象外。従来の値を維持している不要(正常)
エラーメーターが見つからない等で更新できなかった要確認(下記)

エラーが出たときの対処

例:「メーターが見つかりません: Standard Data Processed」

Microsoft 側でメーター名が変更された可能性が高いケースです。単価は古いまま据え置かれるため、放置すると気づかないまま古い金額で見積もりを出し続けることになります。

  1. 「サービス管理」で該当サービスを開き、料金項目の 自動更新 の紐づけ先メーター名を確認します。
  2. 「単価検索」で現在のメーター名を検索し、名称が変わっていないか調べます。
  3. 新しい名前が見つかったら、その項目を選び直して紐づけ直します。
  4. 見つからない場合は 解除 を押して手動管理に切り替え、単価を直接入力します。
「429」を含むエラーは一時的なものです。API のレート制限で、時間をおいて再実行すれば解消します。

2VMサイズ管理

見積もりで選べる VM サイズを増やします。既定では汎用・メモリ最適化など主要ファミリーのみが入っており、GPU や特殊用途のサイズはここから追加します。

サイズを追加する

  1. 検索:シリーズ名やサイズ名で探します(例:Eas / E4as v6 / NV / L16)。
  2. 料金チェック:選ぶと、東日本・西日本それぞれで Linux / Windows の価格が取得できるか表示されます。
  3. 追加する:選択肢に加わり、以後の見積もりで選べるようになります。
単価は Azure の料金計算ツールが参照している公開データから取得します。追加後は週次の単価更新にも追従します。

片方のリージョンにしか無い場合

例:GPU サイズ(NVadsA10 など)が東日本にしか無い

追加自体は可能ですが、週次の単価更新で選択肢から自動的に消えます。選択肢は「両リージョンで価格が取得できたサイズ」に限定されるためです。

対処:そのサイズを使い続ける必要がある場合は、VMサイズとして追加するのではなく、カスタムサービスとして単価を手入力で定義してください。リージョン限定であることを名前に含めておくと誤用を防げます。

削除しても既存の見積もりは壊れません。 ただし、そのサイズを使っていた見積もりを開き直すと選択肢に無い状態になるため、 別サイズを選び直す必要があります。

3サービス管理

管理メニューの中で最も自由度が高く、最も影響が大きい画面です。組込みサービスの単価編集と、カスタムサービスの新規作成ができます。

組込みサービスの単価編集

一覧から「単価編集」を押すと、そのサービスが持つ単価がリージョンごとに一覧で出ます。保守ポイントもここで変えられます。

自動更新 が付いているサービスの単価を手で直しても、翌週の月曜に上書きされます。 恒久的に変えたい場合は、カスタムサービスとして作り直すか、料金項目の自動更新を解除してください。
編集できるのは既存の単価(数値)だけです。項目の追加・削除や構造の変更はできません。計算式そのものを変えたい場合はカスタムサービスを使います。

カスタムサービスの作成

「+新規作成」から、独自の料金体系を持つサービスを定義できます。構成は3階層です。

階層役割
パラメータ利用者が入力する項目。数値/選択肢/テキストユーザー数、稼働時間、SKU
料金項目(term)「単価 × パラメータの積」を1行として定義。複数行の合計が金額基本料、データ処理料
保守ポイント運用保守サポート費の算出に使う点数0〜5

料金項目の基本式

月額寄与 = 単価 × max(0, パラメータの積 − 無料枠)

「因子」でチェックを入れたパラメータが掛け合わされます。例えば ユーザー数稼働時間 にチェックを入れると、単価 × ユーザー数 × 稼働時間 になります。

請求区分(手数料の対象外にする)

サービスごとに手数料をかけるかExcel でどこに出すかを決めます。

区分手数料保守用ライセンス費Excel
通常(既定)対象計上Azure利用料シート
ライセンス対象外計上同シート内の別表
単体販売対象外条件により0別シート

現在の設定は Microsoft 365 Apps = ライセンス(Azure との抱き合わせ販売のため保守用ライセンス費は必要)、Github = 単体販売(単体でしか売らないため保守用ライセンス費も不要)です。

「単体販売」の保守用ライセンス費は、明細がすべて単体販売のときだけ0になります。 Github と Azure VM が混在する構成では通常どおり計上されます。 サービス名で判定しているのではなく、構成の中身で判定しているためです。
請求区分はカテゴリとは別物です。 Github はカテゴリが「開発ツール」ですが単体販売区分です。 カテゴリで課金を決めると分類を整理しただけで金額が変わるため、意図的に切り離してあります。 「ライセンス系だから license」ではなく、手数料や保守費をどう扱うかで選んでください。

料金項目の全オプション

オプション意味使いどころ
無料枠この数量までは0円。超過分のみ課金「最初の10接続は無料」
段階課金
(自動設定)
階層ごとに単価が変わる限界課金。各範囲内の数量にのみその単価が適用されるデータ転送量など
選択肢別単価選択パラメータの値で単価を引くSKU別・冗長性別の単価
適用条件選択肢が特定の値のときだけ計上「Premium選択時のみ」
年額月額に含めず「年額費用」枠に集計証明書・ドメイン
円建て為替換算せず円のまま計上自社の販売価格
自動更新Azure公式メーターに紐づけ、週次で単価を自動取得Azure従量課金
段階課金は「限界課金」です。 総量に対して1つの単価を掛けるのではなく、各階層の範囲に入った分だけにその階層の単価が適用されます。 累進課税と同じ考え方で、Azure の実際の課金方式と一致します。

複雑な設定例(4パターン)

例1:選択肢によって単価が変わる(選択肢別単価)

やりたいこと:ストレージの冗長性(LRS / ZRS / GRS)ごとに保存単価を変えたい。

# パラメータ
冗長性 : 選択肢  LRS, ZRS, GRS
容量GB : 数値

# 料金項目「保存領域」
因子     : 容量GB
単価     : 選択肢別単価
           LRS → $0.020 / ZRS → $0.025 / GRS → $0.037

設定手順:料金項目の「単価検索」ではなく「取り込み元」からサービスを選び、メーター一覧から冗長性別のメーターをまとめて紐づけます。こうすると各選択肢の単価が個別に自動更新されます。

例2:特定の選択時だけ課金される(適用条件)

やりたいこと:課金方式が「従量」のときだけデータ処理料を取り、「定額」のときは取らない。

# パラメータ
課金方式 : 選択肢  定額, 従量
データGB : 数値

# 料金項目「データ処理料」
因子     : データGB
適用条件 : 課金方式 が [従量] のとき

条件に合わないときは行ごと計上されません(0円になるのではなく、明細にも出ません)。「定額」側の基本料は別の料金項目として定義し、そちらに逆の適用条件を付けます。

例3:世代数から差分容量を計算する(無料枠の対象因子)

やりたいこと:バックアップの保存量を「データ量 × 日次変化率 × (世代数 − 1)」で計算したい。差分は2世代目以降に発生するため、世代数から1を引く必要があります。

# 料金項目「日次増分」
因子      : データ量GB, 変化率%, 世代数
無料枠    : 1        ← 世代数から1を引く
無料枠の対象因子 : 世代数   ← 積全体ではなく世代数だけから引く
単位換算  : 0.01     ← % を倍率に直す
「無料枠の対象因子」を指定しないと、積の全体から1が引かれます。 この例で指定を忘れると (データ量 × 変化率 × 世代数) − 1 となり、まったく違う金額になります。 無料枠を使うときは、それがどの数量に対する無料枠なのかを必ず確認してください。

例4:年1回払いのサービス(年額)

やりたいこと:SSL証明書のように年額で請求されるものを、月額に混ぜずに計上したい。

# 料金項目「証明書」
単価   : $299.99   ← 年額をそのまま入れる(月割りしない)
課金区分 : 年額

年額を月割りせずそのまま持つのが要点です。Azure のメーターは年額で公開されているため、月割りにすると自動更新のたびに換算が壊れます。

見積もりでは「年額費用」として別枠に集計され、手数料も年額側で別途10%が乗ります。

単価の探し方

料金項目の 単価検索 では、メーター名の一部で Azure の公開単価を検索できます。ヒットした項目を選ぶと、単価・無料枠・段階課金の階層がまとめて取り込まれ、同時に自動更新の紐づけも行われます

検索で $0 が返る場合は、そのメーターに無料枠しか定義されていない可能性があります。 階層情報を確認し、必要なら単価を手入力してください。

4保守ポイント管理

サービスごとの保守ポイントを一覧で編集します。運用保守サポート費の計算に使われます。

運用保守サポート費 = Σ(サービスのポイント × 数量) × ポイント単価

ポイント単価の既定は 3,500円で、見積もりごとに「保守費用の設定」から変更できます。

例:VM 3台 と Azure Files 1つ の場合

Azure VM     5pt × 3台 = 15pt
Azure Files  1pt × 1つ =  1pt
                    合計 16pt × ¥3,500 = ¥56,000
0ポイントのサービスは保守料シートに金額が出ません。 保守作業が発生しないサービス(VNet、DNS など)は0が設定されています。 保存すると全サービスへ一括反映され、以後のすべての見積もりに影響します。

5ユーザー管理

ツールを使える人の追加・削除と、管理者の設定を行います。Entra ID 側の操作も含むため、他のメニューより影響範囲が広い画面です。

この画面の操作は、ログインした本人の Entra ID 権限で実行されます。 操作時にポップアップでサインインを求められることがあります。実行できる範囲はご自身の Entra ロールに依存します。

利用者を追加する

メールアドレスを入れて追加すると、4つの処理がまとめて実行されます。

  1. Entraユーザーの確認 — 存在しなければ新規作成し、初期パスワードを発行します。
  2. アプリ割当 — エンタープライズアプリにユーザーを割り当てます。
  3. 許可リスト追記 — ツール側の利用許可リストに追加します。
  4. 管理者登録(任意)— 「管理者にする」にチェックを入れた場合のみ。
初期パスワードが発行された場合は、その場で控えて本人に安全な方法で伝えてください。 再表示できません。

「無効化」と「Entraごと削除」の違い

無効化Entraごと削除
処理アプリ割当を解除し、許可リストから削除上記+ Entra ID からユーザー本体を削除
Entraユーザー残る消える
復帰再追加するだけで戻せる30日以内なら Entra 側で復元可能
他システム影響なし影響する(同じアカウントを使う全システム)
用途異動・一時停止退職
まず「無効化」を使ってください。 ツールを使わせないだけなら無効化で十分です。 「Entraごと削除」はアカウント自体を消すため、そのアカウントで使っている他のサービスにも影響します。 実行時は確認のためUPNの再入力を求められます。
自分自身は削除できません。また、自分を管理者から外すこともできません。 管理者が誰もいなくなる状態を防ぐためです。

6全ユーザーの見積もり

「保存 / 読込」画面の下部に、管理者だけに見える区画があります。他の人が保存した見積もりを一覧・読込できます。

  1. 一覧から 読込 を押すと、その見積もりが自分の作業領域に載ります。
  2. 内容を確認します。ここまでは元の見積もりに一切影響しません。
  3. 自分のものにしたい場合は、そのまま 保存 します(名前は変えても構いません)。
他の人の見積もりを上書き・削除することはできません。 仕組みとして書き込み手段を用意していないため、 誤操作で他人のデータが壊れることはありません。
「所有者不明」と出るものがあります。 所有者を記録する前に保存された見積もりです。 遡って埋めることはできませんが、今後保存されるものには記録されます。

7価格の見直し(🔔)の管理者操作

ベルアイコンから、自社販売価格の単価そのものを変更できます(管理者のみ)。一般利用者には確認状況の表示だけが見えます。

対象変更するとどうなるか
Microsoft 365 Apps for enterpriseサービスの単価が変わる。既存の見積もりも開き直すと新価格で再計算される
保守ライセンス費用(Entra ID P1)既定値が変わる。保存済みの見積もりは当時の値を保持する
両者で挙動が違うのは、前者がサービスの単価(共通)、後者が見積もりごとの設定の既定値(個別保持)だからです。
単価を変更したら、「確認済み」も押してください。 押さないと期限切れの状態が続き、Slack 通知も止まりません。 据え置く判断をした場合も同様です。

メーター連携済みの項目は変更できません。週次更新で上書きされ、変更が黙って消えてしまうためです。

8トラブル時の確認順序

単価が古い / 更新されない

  1. 画面右上の「単価更新」の日時を確認(1週間以上前なら自動更新が失敗している可能性)
  2. 「料金単価を更新」を手動実行し、エラー欄を確認
  3. 該当サービスが「手動」区分でないか確認(手動なら正常な動作)

編集した単価が元に戻る

その項目に 自動更新 が付いています。週次更新で上書きされるため、解除してから編集してください。

ユーザーがログインできない

  1. 「ユーザー管理」の許可リストにメールアドレスがあるか確認
  2. 大文字小文字の違いや、UPN とメールアドレスが異なっていないか確認
  3. アプリ割当が解除されていないか確認(無効化した後に再追加すると復帰します)

金額が想定と合わない

  1. 為替レート(画面上部)を確認
  2. 手数料の金額にマウスを乗せて算出基礎を確認
  3. 「保守費用の設定」で料率・契約年数・ポイント単価が変更されていないか確認
  4. 円建て項目が含まれていないか確認(為替の影響を受けません)

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